「はじめてのおつかい」で4歳の女の子が大冒険した井波の町と瑞泉寺

井波と言えば「木彫りの町」ですね。

町を歩けば、必ずどこかで職人が木彫りの作業をしていて、それを気軽にのぞくことができる工芸趣味の人にとってはたまらない町です。
バス停も、ほれ、この通り木彫り。趣きがあります。


町の中心は「瑞泉寺」。
浄土真宗のお寺で、かつては越中一向一揆の中心的寺院でした。

ただ、実は現在の瑞泉寺本堂は一向一揆時代のものではなく、一揆軍がねぐらとした城は寺の隣の井波八幡神社にあたり「井波城」と言われます。

もともとは、明徳元年(1390)に本願寺の綽如によって建立された寺院で、戦国時代には強大化し、織田信長と戦いました。
佐々成政による越中支配時期に攻略され、成政の支城となったようです。
今でも神社周辺には大きな土塁が残されています。

……って、この土塁大きすぎ。人の背丈を遥かに超え、写真の場所では高さ8メートル。相当なものです。


そういえば、先日9月15日のテレビ番組「はじめてのおつかい」では、井波の4歳の女の子が登場していました。
井波中心街に入る手前の交差点は、信号がないので4歳の子どもに一人で渡らせるのって、結構怖い気がします。
案の定、最初は一人では通れずに家に帰ってきましたね、その娘。かわいらしい。

おまけに史上初の2度目のおつかいとか何とかで、瑞泉寺の隣にある「仏厳寺」へお坊さんを呼びに行くという設定。
似たような寺が多いので、どの寺に入ればいいか迷うところが、これまたかわいらしいんだな、これが。
言ってみれば、秋葉原へ「ツクモ電気にパーツ買いに行ってきて」というおつかいをたのむようなものですかね。「一体どの店やねん!」と困るように、寺町って、大人でも迷うことがありますよ。
だから4歳には無理だろうにね。

そして仏厳寺が分かっても、本堂の前で「すみませーん」と声をかけるところが、また楽しい。
庫裏って、そうか分からないかー。
いやいや、楽しませてもらいました。井波ならではのおつかいでしたね。


そういえば、テレビにも映っていましたが、瑞泉寺は巨大な石垣で囲まれています。

さすが、一向一揆の寺だけあるなーと思ったら、それは間違い。
実は町の火事によって寺へ類焼しないようにする為の石垣だそうです。どうりで高い筈だ。
逆に言えば、それだけ、瑞泉寺本堂は度々火事にあったということのようです。


ついでに、井波へ行った時の話を一つ。
腹が減って、町の入り口のそばや「松屋」へ入ったことがあります。

メニューを見て、「さらしなそば……って何だ?」。恥ずかしげも無く聞いてしまった。
なんでも更科粉という、胚乳の部分だけを粉にした真っ白なそばだそうで、のどごしがいいのだとか。何でもいいや、それ注文。

さらしなそば(800円)

これ、「そば」というより「そうめん」みたいですね。
でも、そうめんよりかなりしっかりしたこしがあり、確かにのどごしがよすぎます。
うまい。

そば湯も出たので、つゆをうすめて、ゆったり飲む……暑い日にはもってこいだね、これ。

五箇山合掌集落へは東海北陸道を使わずに国道156号線で行くべし

 富山県世界遺産と言えば、言わずと知れた「五箇山合掌集落」ですね。

 最近、東海と北陸を結ぶ「東海北陸自動車道」なる便利な道路が開通し、富山県への観光客が増えたそうで。
 平家の落ち武者が移り住んだと言われる秘境の地ですから、その行きにくさは大変なものでしたが、この自動車道のおかげでスイスイ訪れることができるようになりました。

 五箇山も、さぞかしお客様が増えたことでしょう。

 この日は、相倉地区を訪れましたが、次から次へとバスや自家用車がやってきます。観光バスは「名古屋」ナンバーが多いようですね。
 ちなみに、駐車場は500円かかります。


駐車場

 駐車場はそんなに広くはありません。集落前が埋まれば、300メートル程離れた駐車場に停めさせられます。

 
 さてさて、私が子どもの頃は、まだ藁葺きの家は多くあり、そんなに珍しいものではありませんでした。
 ですので、合掌集落を見ても、特に「すげー」と思うことはないのですが、「集落」としてここまで徹底して藁葺き家屋を残していることが、実に素晴らしいというか、地元の人の並々ならぬ苦労があってのことでしょう。そのことに私は、感動せずにおれない。

 相倉地区へ入るまでの村の様子は、藁葺き屋根なんて一つもありませんでしたからね。

 ふと見れば、空き家になっているものもあります。

 若い人が、ここで生活していくことは、相当厳しいことでしょう。
 今後、この合掌集落を次の世代に残せるのか、大きな課題になっているに違いありません。



 これは相倉地区の世界的に有名な光景。
 地区から徒歩5分のところにある「展望場所」からの風景です。
 麓からは、田んぼのあぜ道みたいな道を登って行きます。


 看板に言われなくても、十分心に残りましたよ。はい。
 
 村の中心には、売店や軽食屋もあります。
 合掌うどん(650円)。写真を撮ろうとしたら、既に娘が吸い付いていました。

 あげと山菜が、地物でおいしい!

 子どもにとっては、面白い遊び場所がある訳ではないので、かなり暇そうでしたねー。
 それよりも売店にあるけん玉などの玩具ばかりいじっていました。藁葺きの家など、面白くも何ともないのでしょうな。当然ですか。

 
 ところで、この合掌集落へ来る時には、やはり東海北陸道を通ってではなく、国道156号線を是非とも通って来ましょう。
 地元では「イチコロ線」と呼ばれる国道ですが、なにせカーブが多くて運転しにくい道です。
 しかし、その道からの庄川の流れの風景は、正に絶景。ダム湖になっているので、緑が水面に映えて実に美しい。紅葉の季節は、脇見運転になること間違いなし。

 荒っぽい運転をすると相棒はゲロゲロに車酔いを起こしてしまいましたが、ゲロ吐きに車を止めれば、目の前には庄川の素敵な光景が……ゲロも忘れます。
 
 東海北陸道は便利ですが、あえて国道を走って、田舎風景を楽しみましょう!

富山市ファミリーパークでベネッセがせっせと住所集め

 富山で遊園地と言えば「富山市ファミリーパーク」がまっさきに挙げられますよね。
 でも実際、しょぼいです。所詮北陸です。

 まあ、そんなシケた話をしても仕方がないので、子どもを連れて繰り出せば、モルモットやうさぎを自由に触ることができるイベントが……

 マンガ「よつばと!」にあった「ふれ愛動物園」って奴ですかね。
 やっぱモルモット可愛いわ。子どもは大喜びですが、実際自分も抱いて喜んでしまうところ、まだまだ幼いな俺も……。


 動物を抱いた後は、必ず手を洗いましょう。園内には、きちんと「ビオレ」が置いてあります。

 宣伝のパネルもあるので、これはスポンサー提供でしょうか。やるな、花王……。


 で、園内でクイズラリーやっていました。面白そうだ、やってみよう。

 正解すると、もれなく「しまじろうのタオル」が貰えますよ〜。
 しまじろう?……提供はベネッセだ!
 まさかと思って、チラシを見ると、やっぱり、住所氏名を書かないと景品もらえないよ!

 こんなところでDM用の個人情報を集めていたか。
 それが分かると、一気に興ざめしてラリーはさようなら。
 
 ベネッセねえ……子どもが生まれて6ヶ月にもならないうちからDMが毎月届くようになりますよね。
 市役所と病院と勤務先以外に伝えたつもりはないのに、どこから漏れるんだろうと不思議に思っていれば、何でも住民基本台帳の情報を元にしているのだとか。
 よーやるなあ。
 
 元から「こどもちゃれんじ」は注文する気は無いのですが、「DM中止」の連絡するのも面倒だし、DMの中身の試供品で子どもは遊ぶしね。様子見だ。

 届く度に「最後のチャンス!」と書いてあるし。宣伝文句は凄いとは思うが、毎月送りつけてきて、恥ずかしくないのかね、これ。

 おまけに、このDM攻勢の資金は一体どこから来るのでしょう。
 知人から借りた「こどもちゃれんじ」のエデュトイを見れば「Made in China」になってました。
 なるほど、教材は徹底してコストダウンを計っている訳だ。

「心をこめてヌイてください」童心社の紙芝居が凄すぎる件

 子どもに読み聞かせようと、図書館から紙芝居を借りてきました。

 初版が昭和58年になっている童心社の古い紙芝居です。
 借りる人が大切に使っているのでしょうね、20年以上経った今でも、こうして使えるのですから。
 
 ところで、紙芝居の裏に注意書きがしてあります。題名も「紙芝居のやり方」。

 なるほど、親向けに説明してくれているんだな、と読んでみたところ……すげえ!すごすぎる!
 その文章にあまりに感動したので、ここに紹介しておきます!

紙芝居のやり方
(演ずる前に必ずお読みください。)

1 かならず舞台をお使いください。紙芝居は、動かない画と、文と、朗読とぬき方をともなう実演とが、混然一体となって、幼児をたのしいドラマの世界に誘う視聴覚教材です。舞台へいれて演じないと、ぬき方の効果が全然期待できませんので、紙芝居のたのしさは半減してしまいます。

2 かならず下読みをしてください。作品のテーマ、語り口、登場人物の性格などをつかんではじめないと失敗します。

3 はじめる前に、画が順番どおり揃っているか、かならず確かめましょう。順番が狂っていて、中途でやり直しをすると、もりあげてきたドラマが中断されて、せっかく集中してきたこどもだちは、とまどってしまいます。

4 紙芝居では、ぬき方がたいへん重要です。単純な「ぬく」でも、無神経にぬいたのでは効果が半減します。「ぬく」という動きが、ドラマの進行、展開の上で重要な役割をしますので、水平に、静かに、心をこめてぬいてください。「ぬきながら」、「はやくぬく」、「線までぬいて」など、その部分の文章と画面の総合する効果をよくのみこんで、指定どおり演じてください。

5 紙芝居は、演じ手のもちまえの声、調子でせりふも、老人らしく、こどもらしく演じわける程度がよく、オーバーな声色は、かえって、動かない画面との調和を破って、ドラマを破綻させます。

6 その作品にふさわしい語り口、緩急のリズムがありますので、それにのるように演じてください。こどもたちの理解やよろこびをいっそう大きくすることでしょう。

 てか、これ無理!

 家庭で楽しむレベルじゃないってば、これ。

 一応、童心社から紙芝居用の舞台が販売されていますが……
 http://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494073009

 1万円かよ!
 1万円で舞台を手に入れないと、紙芝居の楽しさは半減ですよ!

 娘よ、お父さんを許しておくれ……図書館で借りてきた紙芝居、たのしさを半減させてしまった……「ヌキ」の効果が出せないんだよ……。

 世の親と呼ばれる皆さん。家庭で楽しむ紙芝居、どうぞドラマを破綻させることなく演じ切ろうではありませんか……。

「戦国自衛隊」の次は「源平自衛隊」でまた仲間割れ

自衛隊は仲間割れするものなのでしょうか。

いえ、映画やドラマの中での話です。

あの角川映画戦国自衛隊」のデジタルリマスター版を見た話は、このブログでも触れた記憶がありますが、タイムスリップした隊員が二手に別れて争いましたよね。
そして、テレビドラマで放映された「戦国自衛隊・関ヶ原の戦い」でも、反町隆史が演じる伊庭と、渡部篤郎が演じる嶋村が、徳川側と石田側の二つに別れて、関ヶ原で戦うという話ですから、これまた仲間割れ。

最後は「戦国自衛隊1549」になると、最初っから自衛隊同士が敵味方なので、「自衛隊は統率が取れているのか」と思う人もいそうな気がする。

まあ、映画の話ですが。

そういえば、鹿賀丈史が演じる的場は、せっかく織田信長になる設定なので、実は長篠の合戦は火縄銃ではなくて機関銃ぶっぱなしていたことにして、でかい野戦シーンを入れたらよかったのにね。


それにしても、戦国に飛ばすのが好きですね、日本人は。

軍隊がタイムスリップする物語は数多くありますが、太平洋戦争に自衛隊イージス艦が飛ばされる「ジパング」(かわぐちかいじ)が有名ですかね。
逆に、アメリ原子力空母が太平洋戦争の真珠湾攻撃直前にタイムスリップしたという設定の「ファイナルカウントダウン」という映画もありました。
これは実際に、トムキャットと零戦の派手な戦闘はありませんでしたが、同様の内容で実際にドンパチやらかす映画が出来てもいいような気もしますが。


話を自衛隊に戻しますが、戦国とは別の時代にタイムスリップする話はできないものでしょうか。

例えば源平合戦

ネットでは既に少し話題になったみたいですが、これまた自衛隊が仲間割れして、源頼朝側と木曾義仲側に別れるとか。
義仲の快進撃の裏に自衛隊あり。そして別れた二隊は、宇治川で対峙することに!

それよりも源義経の配下は実は自衛隊だった、という話が面白いかも。
鵯越は、実はヘリコプターから降りてきた、とか。壇ノ浦で隊の兵器も尽きたので、その後義経は衰退。

蒙古襲来の時、モンゴル軍は台風でやられたのではなく、実は自衛隊が撃滅したという設定の「蒙古自衛隊」なんて、どう?

太平記自衛隊」「南北朝自衛隊」「六波羅自衛隊」とかになってくると、話がこんがらがりそうで、ダメでしょうね。

まあ、せめて「楠木正成の強さは実は自衛隊だった」ぐらいか?
そうなると、「平将門自衛隊」「藤原純友海上自衛隊」なんてどうでしょう。

……だめか。


歴史上は「負ける側」に、自衛隊がつくことで、面白いストーリーが展開しそうです。
まあ、何だってありですな。


日本国外で考えてみて、韓国軍が豊臣秀吉朝鮮出兵の時に飛ばされるとか、中国の人民解放軍モンゴル帝国時代の南宋に飛ばされるとか観てみたいものだ。
いや、中国なら三国時代だろうね。
諸葛亮孔明の強さは実は人民解放軍だった、という感じだろうか。弾薬尽きて、あえなく撤退だ。「三国人民解放軍」、これだ!

……だめか。

「七人の侍」と「SAMURAI7」

NHKBSで黒澤明監督の「七人の侍」が放映されましたね。
大好きな映画です。監督の最高傑作でしょうね。

農民と武士が手を結ぶのは、特に珍しい話でもなく、例えば室町時代に起きた一揆では、貧困にあえぐ農民も武士も一緒になって徳政令を求めて戦った訳ですしね。
戦国時代なら、一向一揆に加担した豪族もありましたし。

それでも、野武士から村から守る戦闘には圧倒されます。
「七人では、全員生き残れない」と、「20世紀少年」の中でケンジが言っていたと思いますが、せめて菊千代には生き残って欲しかったものです。


七人の侍」と言えば、思い出すのがGONZOの「SAMURAI7」ですね。
これもNHK総合で毎週放映されていたね。
リメイクとは言いながらも、宇宙戦争をはでにやらかす世界で、刀一つもってロボットに立ち向かう無茶苦茶な設定でした。
アニメだから美少女も出さねばならないし(笑)。

せめて、野伏せり最新ロボット軍団に対して、旧装備の銃程度の戦いを挑んで欲しかったものではあります。
例えば、明治時代、最新鋭の兵器を揃えた新政府軍に対して、火縄銃で戦った一揆軍が実際にあった。そんな設定を持ってくる、とか。

うーん、そうなると、「ラストサムライ」に似てくるかなあ。

ともあれ、宇宙戦争やらかす時代に、まだ米作を問題にしているのが何とも違和感がありましたが、どんな時代になっても問題なのは「食料問題」なんだな、と思いましたよ。
これからどれだけ科学が進歩して、人間が普通に宇宙に飛び出すような時代が来ようと、農家は変わらず存在しなければならないのでしょう。

農業って、素晴らしい。

NHKBSで蜘蛛巣城オンエア

先に話題にした黒澤明監督の「蜘蛛巣城」がNHKBSで放映されていましたね。

つい観ちゃいました。

実際にこの山城セットを作ってしまうのですから黒澤監督ってすごいですね。

それにしてもテレビで観るとセリフが聞き取りにくいですね、昔の映画って。
それとも、よく聞こえるようにする技があるのかな?